もっと傷つけばいい
あたしの首から、ソウの両手が離れた。

ソウの頬が少し紅い。

そりゃ、そうだ。

たった今、あたしがソウを殴ったんだから。

でも、ソウはあたしに何をしようとしていたの?

あたしの首に両手を置いて、何をしようとしていたの?

ソウはあたしに何をやりたかったの?

彼はソファーから腰をあげると、その場を離れた。

バタンと、玄関からドアの閉まる音が聞こえた。

1人取り残されたあたしは、ソウのことがよくわからなかった。
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