君は私の太陽だ
〜疑問〜
お腹空いた!

帰って来て2時間程、ぐっすり眠っていた。

そして…。

空腹感で目が覚めたのだった。

どんなに悩んでも?

お腹が空くんだ。

よく悩むと、食欲湧かないって愛子は言うんだけど。


今、何時だろう…?

壁の時計を見ると『22:30』


素早く階段を降りて、冷蔵庫を開ける。


私の家は広い。

玄関を開けると、目の前には高い天井がある。


きっとこの天井が、広い空間にみえるのだろう。

愛子は『羨ましい』と言って、よく学校帰りに、遊びに来てくれた。

今は、誠先輩の家ばかりになっちゃったけど。

そして。

私は独りっ子だ。

周りから見たら、随分と甘やかされて育った気がする。

「欲しい物」

なんだかんだ言っても買ってくれた。


「美佐は恵まれてるよ」


愛子が最初に家に来てくれた時の言葉だ。


私の母は、看護婦で、月に何回か当直日がある。

そんな日は、冷蔵庫におかずを作って、置いといてくれる。


「いい加減、お母さんに甘えてないで、美佐も手料理しなきゃね!」


両親の口癖だ。

分かってるんだけど!

もう少し甘えさせてね。


レンジの使い方だったら、もう慣れた。

ハンバーグとスープを温めて、誰も居ない家の中。


「いただきます!」


ハンバーグを口にした。

お母さんのハンバーグは、美味しい!

玉葱を沢山使うんだよね!

それから…?

何だっけ?忘れちゃったな。

随分前に、レシピを聞いたからなぁ。

そういえば?


まだ…お父さんの姿も見ないなぁ。


自転車を直してくれるのはありがたいけど、もうしばらく、バス通勤がしたいなぁ〜。


唯一、武司君と会話ができる時だから。


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