君は私の太陽だ

真実

「昼休みの事……。」


武司君は、頭を掻きながら


「美佐ちゃんが?謝る事じゃないから気にしないで!」


「うん…。で!返事はしたのかなー?と思って。
ちょっと噂で、聞いたから!」

足が、ガクガクしているし!


「だから、愛子も突っ掛かってきたんだぁ。」


「あの子達と、トイレの前ですれ違ったの!だから!」


「返事はしたよ。」


「…。」


これ以上、何も聞けなくて黙ってしまった。


「断ったんだよ!
俺、話した事もない子と付き合うとか出来ねーし!」


「そうなんだ!」


パン屋さんの前に着いてしまった。


「じゃっメロンパン!お買い上げ有難う!あとさー!」


武司君の、足が止まる。


「えっ?」


私は、武司君の顔を見た。


「これ今日のお礼。」


武司君がくれたのは?


パンの『割引券』だった!


「ありがとう!早速、使っちゃおう!」


「気をつけてな!」


武司君は手を上げながら、お店のドアに入っていった。


バイトがんばって!


心の中で、叫んだ。


やっと、聞けた。


後輩達には、悪いけど。


愛子の勘は、当たりだった!


私にもまだ、チャンスが残ってるよね?


そして


パン屋さんのドアを開けた。


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