7分の1のスキ。

「…え、なんで?今から?…映画は?」

「しかたねぇじゃん」

「っでも……」



言葉が続かない。うん。だって奏太のせいじゃないから。

わかってる。…けどっ…


「じゃあ、行くから。」


待って。行かないで。
一緒に映画見ようよ。

戻ってきてよ。

笑って、あたしの名前を呼んで。

お願いっ…



走って行く奏太の背中。
広くて、大好きな背中。

だけど
遠いな。


どんどん遠ざかって行ってしまう。



全部奏太が悪い訳じゃない。

あたじだって、つまらなさそうな顔、してたかもしれない。


だから、遠いのかな…?


「ふ………」

震える唇の隙間から声が漏れる。

泣くのをこらえて。
涙が零れないように、必死に。


もう、やめてよ……





月曜日までキライになりそう。
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