仮定




何にせよ昨日まで普通に話していた風見だけど、あの事があったからには気まずくて私からは話しかけられないよ…




それに、見ちゃったから。




───目が合った瞬間、パッと明るくなった風見の表情を。




しかも、思っちゃったから。




……ちょっと……



ちょっとだけ、………可愛いって。




不覚。



私としたことが…。




きょうちゃんだけを想い続ける私の気持ちを、一瞬たりとも他の男に揺らがせるなんてあってはいけない。



私は一途に!



きょうちゃんだけなんだから!!




罰ゲームなのか本気なのかわからないけど、告白されたということによって風見のことを考えている自分がいる、というのは隠しきれない事実。




はぁ…



返事、かぁ……




もし…



もしも私と風見が付き合うことになったら…




きょうちゃんは、どんな反応をするのかな…。




もう一度チラリと風見を盗み見ると、もう私を見てるわけではなく、両肘を机につき頭を抱えていた。




朝自習で配られたプリントに頭悩ませてるのかな?




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