視界の端の黒い靄 ~ MOYA ~
「お前を…殺せば…【MOYA】から解…放される…。お前さえ……お前が…死ねっっ!!」
そう叫びながら、手にしたサバイバルナイフを振りかざし、私達の方に走り出した。
「きゃああぁあ!!誰か!!誰かぁぁ!!」
悲鳴をあげた私を、大輔はそのおばさんから庇うように抱き締めた。
--- ブツッ
聞いた事のない音が耳に入る。
布を破く様な音にも聞こえた…。
私が大輔を見上げると、大輔は後ろを振り返ったんだ…。
ナイフを振りかざしていたおばさんは、膝をついて背中から血を流していた…。