世界聖戦
「考える事を放棄した人間ほど、怖いものはないわ」

グレゴリオを壁に押し付け続けながら、ジャンヌは言う。

「例え自分より遥か上の存在からの指示でも、それを疑う事なく全て鵜呑みにしてはいけない…それが本当に正しい事なのか、善なのか悪なのか、考えなければならない。メサイアだって神じゃないわ。神に仕えていても、間違いを犯す『人間』なんだから…ヘヴンがそれを教えてくれた」

そう言ってヘヴンをチラリと見るジャンヌ。

「さぁ行って、ヘヴン…この男は私が命賭けで食い止める…私は貴方を信じたから…信じた以上は命を貴方に預けるわ」

「…死ぬなよ、ジャンヌ」

「どうかご無事で…」

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