「ねぇ米山くん、どうしてそんなに不細工なの?」
私たち、今――

もの凄い至近距離に居る。


顔もかなり近い。少しでも動いたら、キスしてしまいそうなぐらい。



ドクドクと全身の血管が脈を打ち、頭の中も何だかぼんやりして来た。



「鼻、デカっ」

ほぼ無意識的に口にした、いつもの照れ隠し。

ワンパターン過ぎて、米山はきっともう、うんざりしていると思う。



だけど。


「鼻デカいヤツは……何だっけ?」

米山は薄い笑みを浮かべて、わざとらしく問う。



「鼻がデカい人って、アソコもデカいんだよね?」

込み上げる笑いを押し殺して、真面目くさった顔で返した。


いつだったか、米山を困らせてやろうと思って口にした下ネタだ。

そして、その時の米山の答えは……。



「試してみるか?」

そう言って、目の前の顔が艶やかに微笑んだ。



「うん……」


私が必死に絞り出した声はとても小さくて、心なしか震えているように聞こえた。


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