「ねぇ米山くん、どうしてそんなに不細工なの?」
目の前でストンと椅子に腰を落とした米山。物言いたげな顔で、じぃっと私を見据えて来る。



「何? どした?」

ビクビクしながら尋ね、米山の顔を不安な気持ちで見詰め返した。



ほんの少しの間を置いて、米山はその口を酷く重そうに開いた。


「あんなことシちゃって、お前が気まずいのはわからなくもないけど……」

そしてそこで、一旦口を閉じてしまう。


何が言いたいのかさっぱりわからなくて。でも私が望まない内容だってことはわかる。

視線を逸らして俯き、黙ったまま耳だけを全力で澄まして次の言葉を待った。



「俺ら同じ職場だし、こんな感じがずっと続いたら、仕事がやり辛くなんねぇかな? だから、今まで通り……なんて言うか……普通に接して貰うっつーか? 上手く言えねぇけど、そういう訳にいかねぇかな?」


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