雨の日に、キミと一緒に創るエロ。

 「じゃあね」

 千秋の母親が微笑みながら軽く手を振ると、

 「またね、気をつけてね」

 母親に縋る事を断念した千秋が手を振り返した。

 ちょうど良く近くに停車していたタクシーに乗り込む千秋の両親を、2人で見送った後、

 「・・・オイコラ。 何で自分で親を説得しようとしなかったんだ。 オレにさせやがって」

 「イヤイヤイヤ、頼んでませんよね?? 白木氏が勝手にしゃしゃったんですよね??」

 千秋との喧嘩再開。

 「『しゃしゃった』?!」

 『どの口が言っているんだ?!』と、思わず千秋の顎を鷲掴む。

 まじでゲンコツだな、この女。

 「だってそうじゃん!! で、謎に『挨拶に行く』宣言」

 顎を押さえつけられながら、それでも千秋は口を閉じない。

 コイツ・・・。 本当に可愛げねーな。

 そして、確かに謎に『挨拶に行く』って言ったな、言ったわ、オレ。

 「だって、あー言わなきゃオレ、挨拶出来ない奴みたいだったやんけ!!」

 「そんな理由で余計な事言わないで頂きたいわ。 お父さん、絶対『いつ来るんだ??』とか言って来るっつーの」

 千秋は黙らないどころか、御礼も言わずに文句ばっかり垂れやがる。
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