16の月-過去に戻れたら‥【完結】
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…もう三度目だろうか。
この電車に乗るのは。
風景も少し見慣れて来た。
田舎に行くに連れて一駅の間隔が少しずつ長くなる。
5つ目の駅で降りた。
潮の香りを嗅ぎながら、工場へと向かう。
やはりいつものオバサンが居た。
ペコリと会釈をする。
「あっらぁ~アンタまた来たのね。最近、熱心ね」
と意味ありげに微笑み、高宮さんを呼びに行った。
だけど…
やはり、オバサンだけが戻って来た…