マー君(原作)
この子……。成幸はその女に少し同情した。それは自分も同じような心境だったからかもしれない。

マー君に全てを壊された被害者――。

でも、ただの被害者はもうごめんだった。なんとしてもマー君に復讐したい、その一心でこの危険な世界に身を晒したのだ。

成幸は俯いている女に優しく聞いた。それが今できる彼女への配慮だった。

「君の、名前は?」

女はゆっくり顔を上げると、名乗った。その瞳は微かに濡れていた。

「私は佐藤亜理紗……。そして、マー君対抗派の一員。

私は、あなたを……助けに来た」
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