Ending Note
“いいよ”
裕貴先輩はあっさりと承諾してくれて、あたしたちはその場でメアドを交換した。
「やったじゃないのー、千春」
まるで自分のことのように喜ぶママを見ていると、なんだか急に照れくさくなる。
「誰かの協力が必要な時もあるけど、自分で頑張ると“次も頑張ろう”って気になるでしょ?」
「うんっ」
……って。
あれ? まさか――……
あのとき、ママがあたしを拒否したのって……。
裕貴先輩を花火大会に誘おうと思い悩んだとき、ママは面白がって協力を申し出るわけでもなく、冷たく拒否した。
そっか、そういうことだったんだ。
すべてを誰かに頼っているだけじゃダメなんだよね。
勇気を出して自分から歩み寄ることも大事なんだ。