片翼の贄


人里離れた閑静な館
その前に一台の馬車が止まっていた。

白い馬が、鳴く



扉を開いて中から出てきたのは
まるで、人形


まばたきはほとんどせず、
淡い桜色の唇は閉ざされたまま
黒曜石のような瞳は、長いまつげで覆われていた


顔立ちは中性的
全く、性別が伺えない



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