不条理な恋   理不尽な愛  (ベリカ版)【完】
ふと時間が気になり腕時計に目をやると19時…

現実に引き戻される。そろそろどこか探さないと泊まるところがなくなる。

「どうしよう…」


「なにか困ってる?」

「今日泊まるところを探さないといけなくてね。どうしようかなって」

「よかったらここに泊まる?」

彼は何もなかったようにそう言った。

「でも…

それは…」

「僕と一緒じゃ嫌?」

「そういう意味じゃないんだけど…」

困惑気味の表情の私。

そんな私を見て、なにかピンと来たらしく彼は突然大笑いし始めた。


「なになに?それってすんごく失礼よ!!なにがおかしいの?」

彼は笑い転げそうな勢いで笑い続けていた。

「いや―――。ほうちゃん寝相が悪いから、小さいベッドじゃ

落ちるって言ってたじゃないか?

あの年までそうなら、まだそうだったりしてと思うとおかしくって…

ハッハッハッハ…」

やっぱり、変な事考えてた。


「もうそんなことありません。子ども産んでからは自然と寝相も治りました。

じゃなきゃ赤ちゃんの時添い寝なんてできません。」

「じゃ、天パだから、明日の朝が心配だとか…

大きな音の目覚ましがなきゃ起きられないとか…

ハッハッハッハ…」
< 100 / 130 >

この作品をシェア

pagetop