不条理な恋   理不尽な愛  (ベリカ版)【完】
彼は私の全てが眞人のせいで変わってしまったことを知った上で、

それでも私の事を欲しいと言ってくれた。

初めてでないことも、あの事件以来男性に対して嫌悪感以上…

恐怖を感じていることをわかっていた。


それが、信頼できるか否かではなく、

そういう対象すべてだということも承知していた。

大丈夫な時もあれば、突然何かをきっかけにダメになる…

そんなややこしい私の心と躰に真正面から向き合い、

ゆっくりゆっくり時間をかけて自分ですら

どうしようもないしがらみをほどいていった…


その部分だけを見ても、大希さんの私に対する深い愛を感じた。

もっといい女性はいくらでもいるだろうに…

それでも気が付けばいつも私のそばにいて、そっと手を差し伸べてくれていた。

その手を取るまで、決して彼からいなくなることはなかった。

私が拒絶してしまっても、黙って身を引き、かといって拒絶しなかった。

その後突然頼ることろがなく懐に飛び込んで行っても

恨み言ひとつ言わずに受け入れてくれた…


プロポーズされて、それを断ったのに、

それでも彼は私の側にただいてくれた。

私が断った理由が今までのわがままへの遠慮だった

というのをわかっていたかのように…





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