不条理な恋   理不尽な愛  (ベリカ版)【完】

…不調

人生の闇から、奇跡的に生き延びることができたとしても、

気がついたら闇の淵は目前にぱっくりと口を開けて待っている。

いつ誰に突き落とされるかなんて…

そんなことはわからない。


私はまだあの夢に怯えていた。

もうこれ以上は堕ちたくない。私を、家族を、脅かすような感情にはもう囚われたくない。

そして、もうこれ以上大希さんに迷惑をかけたくない。

私はそれほど何度も何度も闇と光の間を彷徨った。

それでもなんとか戻ってくることができたけど…

次はだめかもしれない…


5月の中旬を超えても体調が思わしくなかった。

眠っても目覚めた瞬間からだるかった。これって何なんだろう?

風邪か何かなのだろうか?それとも病気?

あまりにも放置しすぎていたからなのか、いつまでたってもよくならない。

市販の薬でも飲んだら、ちょっとは違うだろうか…

症状に合う薬を買おうと思いドラックストアーに立ち寄る。

私は、そう言えばトイレットペーパーももうなくなるかも…

そんなことを思い出して、ついでに必要なものを店の中を回りながらかごに入れていく。

途中胃がむかむかしてカートをレジのそばに置き、

あわてて化粧室に駆け込み、トイレの個室のドアを閉めた。
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