消えた同級生【玩具の女編】
「嘘つき!彼は私を何回も求めて来たのよ?それなのに何で私がこんな目に?何で私よりあんたが?」

そんなの、私だって聞きたいよ…

「あんたが卑怯な手を使ったんでしょ!?返してよ!ヒーロを返してよ!!」

強く揺さぶられる。

私は理不尽な言われ様に、次第に頭に血が上った。

「返せるものならお返ししますよ、いつだって!あの人に直接言ってください!寒河江なんて別に私は要らないし!どうやったら嫌われるのか教えてよ!」

アスミが真っ赤になって、掴む手に更に力が入った。


私はどうでも良くなった。叩くなり、蹴るなりすればいい

…もうどうでもよかった…

「押さえて!」

仲間はそれぞれ私の腕を掴み、手洗い場で頭から水をかけられた。

勢いよく流れる水に頭を押し付けられる

「別れなさいよ!別れるって言え!!」

もう水で何も聞こえない…

耳や口に水が入り、このまま死ぬのかもしれない…とどっかで思った…

「おい!何してんだよ!」
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