キミと生きた時間【完】

「こんなお弁当持って行って、あたしがどんな気持ちだったか分かる!?お弁当をバカにされてどんなに惨めだったかお母さんには分からないでしょ!?」


「里桜、ごめんね。お母さんそんなつもりじゃ……――」


「お母さん、知ってた……?あたし、学校で浮いてるんだよ。昼休みも休み時間もずっとひとりぼっち。友達が大勢いるって言ってたのも、全部嘘なの」


お母さんの目のふちに薄らと涙が浮かぶ。


だけど、涙をこぼさないように必死でこらえているように見えた。


「この間、うちに遊びに来た子達いたよね?」


「えぇ」


「あの子たちに嫌がらせされてるの。香水の瓶を割ったのもあの中の一人。それなのに、お母さん……いつも里桜と仲良くしてくれてありがとうって……お礼言ってたでしょ!?」


「……えぇ」


「ケーキまで買ってきてさ……。あたしがどんなに惨めになったか分かる!?どうしてお母さんはあたしの気持ちを逆なですることばっかりするの!?」


大声でそう叫ぶと、お母さんは無理矢理な笑顔を作った。
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