恋結び ~キミのいる世界に生まれて~

制服に着替えて下に降りると、ちょうど理人がリビングに入ってくるところだった。



ふう……

間に合ってよかった。



「これがホントの朝帰り~」


おかしなメロディーに乗せて朝刊をテーブルに放り投げる姿に笑ってしまう。


「コーヒー」


「ん、待ってて」


髪を耳に掛けながら、手際よくコーヒーの準備に取り掛かる。



なんだかいつもとは違う自分。


経験一つで、急に大人になったみたいな気がして。


自分の動作の一つ一つが、昨日までとは全然違う風に感じた。

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