恋結び ~キミのいる世界に生まれて~
カチャン…
唇にキスを落とされて、首筋に顔をうずめたとき微かに耳に届いた金属音。
それは翔平も同じだったようで、動きがピタリと止まった。
むくりと起き上がらせた体を窓辺に近づけると、
「まずい、理人だ」
「ええっ!?」
あたしも慌てて翔平の隣から目だけを外に走らせた。
確かに門をくぐって入って来たのは理人。
「大変っ!」
タオルケットで全身をくるむようにしながら、あたしは自分の部屋に飛び込んだ。