305号室の男。【完】
「出来ましたけど…」
奈緒がテーブルへ持って行くと大智は、愛猫ネルと遊んでいた。
「おっ、うまそうだな。なぁ、奈緒コイツの名前は?」
ネルを抱き上げ聞いてきた。
「…ネル」
「ネルかぁ。お前可愛いなぁ」
「あの…冷めますけど」
「あぁ、そうだな」
大智は手を合わせ“いただきます”と、言ってからフォークを手に取った。
「奈緒!!これ、うまいな!!お前、天才だな!!」
一口食べた大智は、子供みたいな笑顔で言った。
「それは良かったですね」
そんな大智の笑顔に奈緒は少しだけ、キュンとした。