結婚の賞味期限 人生の消費期限【完】
愛おしき日々

普通であるということ

「みな、ゆなおはよう」

「「ママおはよう」」

二人の娘が、ぼーっとしながらリビングに起きてきた。

その後ろからみずき君が晃希(こうき)を抱いてニコニコと

こちらに向かって微笑んだ。


「ママおはよう」

「おはようパパ」

子ども達の前で私たちは、ママパパと呼び合う。

最初でこそお互いに恥ずかしくってなかなか呼べなかったが、

娘の美奈優奈がみずき君と養子縁組してから、そうするようにした。


彼と連れ子の娘たちはもちろん血が繋がっていない。

だからこそ、縁組するまで娘たちは彼の事を

「みっちゃん」と親しげに呼んでいたが、

それではいつまでたっても、お友達気分が抜けない。


この頃親子が「○○くん、○○ちゃん」と呼び合うことも結構あるそうだが、

私はそういうことはおかしいと思っていた。


「こうちゃんおはよ」

私はみずき君から晃希を抱き上げる。

「私が先に行くぅ~」「私の方が先だからねぇ~」

娘達は鏡の前をどっちが先に陣取るのか毎日飽きずに喧嘩をしている…

「もう、いい加減にしなさいよ…

晃ちゃんはまず着替えよっか?」


私は娘たちをたしなめて晃希をラグの上に立たせ、

着ていたパジャマを脱がせて、用意してあった服を着させる。
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