結婚の賞味期限 人生の消費期限【完】
それぞれの想い

子どもの思い

長女 優奈Side「私のパパ」

うちのパパは、とびっきりにかっこよくて若くて優しい。

でもそれは、パパは母の再婚相手で、母よりもずいぶん年下だから…

だからパパは私の本当の父親じゃない。


出会った時から笑顔の素敵な男性(ひと)だった。

私達娘ととても仲良くしてくれ、甘やかせてくれたが、

それでもその視線はいつも母の方に向いていた。

その甘い視線は…

いつも母のものだった。


私は私達に向ける優しい慈しみを含む瞳とは違う、

その視線を見るたびになぜだか胸がチリチリとした。


それは母への嫉妬なのか、パパへの嫉妬なのか…

この胸の痛みが何なのかその時の私にはわからなかった。


私達母娘と出会ってしばらくして、

私達のお願いでうちに食事に来るようになり、

そして、ある日から泊まるようになった。


それはつまり…

母とそういうことになったという事だろうと思った。

甘い視線を目の当たりにする以上に、私は心の奥で何かがズキズキとする

痛みが強くなった。


それなのにしばらくの間、母はイライラとしているようだったが、

それも嘘のように穏やかな顔をするようになり…


年が明けてパパはまず、年度末までに私達娘と養子縁組して、

引っ越しをし、年度明けと同時に母と結婚した。


その夏パパと母の間に晃希が生まれた。私のパパは自慢の父親だ。
< 10 / 69 >

この作品をシェア

pagetop