幼馴染の甘くない愛情Ⅰ
『なにあの人!?まじかっこいい!!』
『背高いっ!超イケメン!!!!』
『ってか横の女、彼女?ちびじゃね?』
『俯いてて顔見えなーい』
『いや、ないっしょ』
聞こえてる聞こえてるっ!
もう嫌だ!
わざわざ勉強してまで
この高校受けたのに……
結局こうなるわけ?
あたしの隣を歩く男は
涼しげに笑っている。
でも、あたしは
なんとなく分かっていたんだ。
大雅があたしを逃がすわけが
ないということを。