溺愛ヤンキーくん
秋川皇雅に言われた通りアイロンを持っていくと、散々髪をいじくられ…
ま、結果的にいつもより数倍綺麗な自分になれましたが。
………もうあいつに髪の毛いじらせない。
触られたら終わりだ。
秋川皇雅の奴何様なわけ?
あたしを見て俺がやったんだからまぁ綺麗か。
とか言ってるし。
何なんだ?
「…お前写メっていい?」
「…ご勝手にぃー」
「…こっち向けよ」
「向いたけど」
「…笑って」
「…笑ってる」
「…どこがだよ」
ほんとに笑ってるから。
口だけ。
「…目が笑ってねぇって」
「………秋川皇雅が笑わしてよ」
これは絶対無理なはず。
「…いいぜ」
え。
―チュッ…―
秋川皇雅はあたしのほっぺにキスをした。
「―――――は?」
「…おら笑え」
「…あ、あはっあははは」
「…変だが。まぁいい」
今さっき秋川皇雅あたしに何をした?
ほっぺにキス…
キス…
キスぅ!?
「貴様しばくぞこら」
「は?」
「貴様しばくっつてんだ!!」
「へぇ。やれるもんならやってみろよ」
「………行くぞ」
―ドカッ!!バキッ!!―
「…って…おいおい冗談だって!!やめろっ!!」
「…お前がやっていいって言っただろ…だから大人しくやられてろ」
雑魚が…
さっさとあたしの体裁を受けていろ…
「わーっ!!待てって!!もうわかったからやめろ!!優!!」
――――ピタッ…――――
「…………優?」
「止め…てくれ…てありが…とう」
「…大丈夫か?お前」
「………ちょっと顔…洗ってくる…」
あたしはふらふらした足取りで洗面所まで行った。
―――――――まただ。