毒舌に惑わされて

「何にやけているの?デートがそんなに楽しかった?」


「そういうのじゃないよ。でも、デートはそれなりに楽しかったけどね」


「みんなビールでいい?」


聖也はグラスを並べていた。


「やあ、莉乃ちゃん。いらっしゃい」


「あ、お邪魔しています」


バスルームのほうから、マスターが現れた。どうやらシャワーを浴びていたようだ。


「朝から葉月にこき使われて、汗だくだったんだよ」


大げさに疲れた顔をする。


「大輔ー。あたしはただ少しお願いしただけよ」


「姉ちゃん、あれは少しのお願いと言わないだろ?大きなお願いだな。俺も疲れた」


葉月の抗議に聖也が更に呆れたように抗議する。聞くと部屋の模様替えで家具をいくつか動かしたそうだ。


「お疲れ様!カンパーイ!」


みんな喉が乾いていたようで全員が一気飲み。


「あー、汗かいた後のビールは旨い!」


「葉月はそんなに汗かいてないだろ?まあ、大声出していたから、喉は乾いただろうけど」
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