時猫
同時刻、新選組屯所──。
「…副長」
「どうした」
「着物を着た異人風の女が、町をうろついています」
「…何?」
「髪の色も、目の色も黒ではなく茶色…。あと、箱のような物を耳に当てて、ひとり言を言ってました。異国の者か、もしくは間者としか考えられません」
「そうか」
「聞いてみたところ、その女は空から降ってきた…とか」
「…それはまた奇っ怪な話だな」
「どうしますか?」
「あぁ。ご苦労だった、山崎。急ぎ、総司を捕縛に向かわせろ」
「…御意」