恋の賞味期限 愛の消費期限(Berry’s版)【完】
「ゆなちゃんもみなちゃんもひなさんの子だよね?
僕は、だから彼女たちが大好きだよ。その子と何が違うって言うの?

それに大きくなってしか出会えなかったゆなちゃんたちと違って
今なら、ひなさんと2人で一緒に育てられる」

「…」


「僕の母はなかなか子どもができなかったんだ。僕が生まれるまでも苦労して…
僕に兄弟をと思ってからも、大変だったらしいんだ。

子どもって欲しいと思ったらできるって勘違いしている人も多いけど、
でもそう上手くいくばかりじゃないんだよね。

用心していたのにこんなことを言うのは不謹慎だけど…
でもできてしまえばいいなとは思ったことがあった。
それだけの運を引き寄せられる縁が僕たちにあるってことだから…
だからうれしかったんだ」


「ここからは、もう二度と言わないからよく聞いて。

ただ…
もうこれ以上僕に内緒にしないといけないことを作らないで…

これ以上僕が落ち込むようなことはしないで。

ひなさんのそばにいるから。僕をひなさんのそばにいさせて…」

「…」

「ねっ。まずはお医者さんに診てもらおう」

私はただ頷いた。もう、彼の言葉に逆らうことができなかった。
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