「わかってるってば」
「とにかく、待ってて・・・」彼女はすごく怒っていたが、

その姿は今でも覚えていて、安いサンダルのペタペタとなる音・・・♪

妙に、響くマンションの床。

彼女は取り見出し、駆けてくる。

その顔は本当に残念で・・・思わず失笑する。

申し訳ないが・・・本当に笑えた。

僕は、頭でもひっぱたかれるのか?って覚悟してたが、

息を切らしてる彼女にはそんな余裕なんてないのだ。


必死な彼女と・・・

余裕な俺。

僕は、このシーンを、なぜか楽しんだ。

「可愛いな。あの人」

僕が後に、この女性と大きく関わっていくなんて予想できなかったが、

なんとなく、彼女にワクワクした。

凛っていう女性を

「目が離せないよ・・・」

まさか・・・

あんなに愛するなんてね・・・
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