静かな涙【完】
お母さんは私の車椅子を折り畳み、私の手を引いて歩く…




『遅いわね…あの子…何処で道草くってるのかしら…』




お母さんは私の手を引きながら真弓の心配をしている…




私は、そんな母が大嫌いだ…




そして…




真弓を悲しそうに見つめる浩ちゃんの顔も…



でも…




こんな身体になった以上…



浩ちゃんに責任をとってもらわなきゃいけないんだ…




責任…?




いや…違う…




私は浩ちゃんの事、本気で思っている…




事故をしたときは、憎かった…




でも…



今は違う…




私の大切な人…




私にとってかけがえのない人なんだ…

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