静かな涙【完】

私は何を期待していたのだろう…




私を引き止めて「こいつなんかと付き合うのやめろ！」って
言ってくれると思った？


繋いでる手を振りほどいてくれるとでも思った？


俺のもんだからとでも言ってくれると思った？


ねえ…


私…なに期待してたの…




『任せて下さい。なんて～ね！』




「宮崎、お前、真紀子さんの妹泣かせたりしたら俺が許さんからなっ！」




二人は私の気持ちも気付く様子もなく、和やかな雰囲気で話していた。




浩司さんの横でお姉ちゃんも楽しそうに合図ちを打っている。






私の心に空いた傷は治る事もなく余計に引き裂かれていく…




お姉ちゃんと浩司さんがキスしていたのもショックだったけど…




私と宮崎君が、付き合っている事を聞いた、
浩司さんの顔色、一つ変わらないでいたのもショックだった…