静かな涙【完】
私はまだ右も左も解らない、新入生で…



緊張の糸がほぐれるのに結構時間が掛かった様な気がした…



そんな中、お姉ちゃんの存在は大きかった。


『真弓、お弁当忘れてるよ』



『真弓、部活何入るの?』



2年生だったお姉ちゃんは、私の事を心配して、
度々1年の教室に顔を覗かせていた。



そのうち、【綺麗で優しいお姉さん】という呼び名が定着して、
いつの間にか、私の自慢のお姉ちゃんになっていた。

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