椿山亜季人の苦難日記

内気な女の子の日記(p45-

あぁ、今年もか…。


『学級委員 田崎日和』

高校3年4月、私は3度目の学級委員となりました。



【内気な女の子の日記】




本当はあんまり、学級委員の仕事は好きじゃない。

よっぽどじゃないと、よく知らない人と話なんて出来ないし、

結構、人に流されがちだし…。

どうして皆、私を選ぶんだろう?



「そりゃあ、日和が聞役うまいし、上手に世話やけるからでしょ。」

しれっと、千歌がいった。

「そんなの、学級委員の仕事じゃないのに…。」

嫌がらずにやる子って思われるのかな。

「しっかりしてると思われてるんだよ~、成績もいいし!」

亮介くんが、熱弁する。

「友達がさ、日和ちゃんにグチりに来たり、頼ったりするのは、それだけ信用してるってことじゃん?」

読んでいた本を閉じて、亜季人くんが言う。

< 45 / 169 >

この作品をシェア

pagetop