どこからどこまで
そんなこんなで剣持の質問責めにあい、俺は沙苗とのことをほぼ全て話してしまった。
いとこであるということ、隣に住んでいて、半同棲状態だということも。
他言無用、という条件つきで。
言動は軽いが口はかたい。…はずだ。
「なんか納得したわ」
剣持は特に驚く様子もなく、聞きたいことが聞けて満足したのか自然な笑みを浮かべた。
引かれるのではないかと身構えていたため、一気に気が抜けてしまう。
何せ、すきな相手がいとこなのだから。
「納得って何が?」
「だって3年になってから幸せオーラっぽいのでてたし、1コマは遅刻がデフォだったお前が最近全然遅刻しないし」
「幸せオーラ…」
自分はそんなに見てとれるほど浮かれていたんだろうか。我ながら気持ち悪い。思わず片手で目を覆った。
「科の女子がさー、彼女できたんじゃないかって噂してたけど?お前なにも言わないし?」
「…できたとしてもわざわざ言わない」
「いや、言えよ!つーか1年とき翔絡みで女子の一部がもめたの覚えてんだろ~?未だにお前狙ってる子いるんだからさぁ~、すきな子いるならいるってもっと早く言えよ~」
「………科内恋愛禁止ってルール、つくらない?」
「無理だろ。ついでに言っとくとお前がモテんのはうらやましいことに科内だけじゃなしに他専攻からもなんだよ、諦めろ」
お前の方こそいい加減彼女つくれよ。とは言えなかった。
好意が迷惑だ、とまでは言わない。沙苗以外、なんて考えたこともない、考えられない、というだけで。
ポンポンと、黙りこんだ俺の肩を剣持が叩いた。
「もしかして、いとこだからー、とか気にしてる?」
「寧ろお前が引かなかったことの方が気になるくらいだけど?」
「引かねぇよ、そんくらいで。俺の親戚、いとこ同士で結婚してる人とかいるし」
「結婚…………」
「あー、プレッシャーかけちゃった?つーか、結婚まで考えてんの?」
考えていないとまでは言わないが応えるのはやめておくことにした。
いとこ婚は法律では禁止されていない。しかし扱いは近親婚だ。
そもそも俺の場合、結婚以前の問題なのだ。
いとこであるということ、隣に住んでいて、半同棲状態だということも。
他言無用、という条件つきで。
言動は軽いが口はかたい。…はずだ。
「なんか納得したわ」
剣持は特に驚く様子もなく、聞きたいことが聞けて満足したのか自然な笑みを浮かべた。
引かれるのではないかと身構えていたため、一気に気が抜けてしまう。
何せ、すきな相手がいとこなのだから。
「納得って何が?」
「だって3年になってから幸せオーラっぽいのでてたし、1コマは遅刻がデフォだったお前が最近全然遅刻しないし」
「幸せオーラ…」
自分はそんなに見てとれるほど浮かれていたんだろうか。我ながら気持ち悪い。思わず片手で目を覆った。
「科の女子がさー、彼女できたんじゃないかって噂してたけど?お前なにも言わないし?」
「…できたとしてもわざわざ言わない」
「いや、言えよ!つーか1年とき翔絡みで女子の一部がもめたの覚えてんだろ~?未だにお前狙ってる子いるんだからさぁ~、すきな子いるならいるってもっと早く言えよ~」
「………科内恋愛禁止ってルール、つくらない?」
「無理だろ。ついでに言っとくとお前がモテんのはうらやましいことに科内だけじゃなしに他専攻からもなんだよ、諦めろ」
お前の方こそいい加減彼女つくれよ。とは言えなかった。
好意が迷惑だ、とまでは言わない。沙苗以外、なんて考えたこともない、考えられない、というだけで。
ポンポンと、黙りこんだ俺の肩を剣持が叩いた。
「もしかして、いとこだからー、とか気にしてる?」
「寧ろお前が引かなかったことの方が気になるくらいだけど?」
「引かねぇよ、そんくらいで。俺の親戚、いとこ同士で結婚してる人とかいるし」
「結婚…………」
「あー、プレッシャーかけちゃった?つーか、結婚まで考えてんの?」
考えていないとまでは言わないが応えるのはやめておくことにした。
いとこ婚は法律では禁止されていない。しかし扱いは近親婚だ。
そもそも俺の場合、結婚以前の問題なのだ。