*RewindinG*
「気にしないでね、涙」

「う、うん」


涙は少し苦笑した。


「涙ちゃん、今日は泊まっていくわよねぇ?」


母さんが僕らの間に割って入ってきた。


「ちょ、母さん・・・っ」

「こんな雨だし、泊まっていくほうが賢いわ」


母さんが僕の話をまったく聞かず、涙に話続けている。


「え、いいんですか・・・?」

「いいもなにも、泊まってほしいくらいだわっ」

「まあ涙がいいなら泊まってきなよ」


僕も涙が泊まるのは嫌ではないのでフォローする。


「じゃあ、お言葉に甘えて」


涙は遠慮がちにそう言って微笑んだ。


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