ココロクスリ

サブに頑張ってきたと伝えて契約書に記入してもらい頭金として1万円預かり電卓を叩いて1日いくら等と安く思わす作業をして会場をあとにした。

売れたら会場を出て[バトン]と呼ばれる作業があり友人や親にバレるとクーリングされる恐れがある為、それを阻止するのに色々理由づけをして2人だけの秘密にしておくのだ。

その他は何をしても良いらしくゴハン食べたりカラオケ行ったりサブとの思い出をつくる。

ユタカとはドライブしてプリクラを撮った。

だいたいは契約書に印鑑を押して後日発送してもらうのだがユタカは初日に売れたのもあり最終日に持ってきてもらう口実でまた会いたい等と言って約束をとりつけて別れた。

後日発送より確実だと教わってたから。
その日はユタカだけしか約束がなかった為夕方には仕事はなかったので社長と一緒に受付に座って雑用をしたりして過ごした。

vivid皆のデモが終わったのは夜の10時をまわった頃だった。

他の会社は、まだだけどvividは終わったという事で挨拶だけして社長の部屋でミーティングが行われた。

真由さんは1日中ずっとテレアポをしていたらしくかなり疲れていたけど2本アポをとりつけたらしい。

デモには結果で呼び方があり、

ドタキャンはスッポン。

会ったけど会場まで来れなければ半デモ。

会場まで来たけど売れなかったら完デモ。

売れたら100万以下はローパケ。
100万以上をハイパケと呼んだ。


ヒデさんは120万のハイパケ1本。

ヨウジ君は完デモ。
ヨシ君とみっちゃんは今日はデモ無し。
ミィちゃんは65万のローパケ。

私が75万のローパケ。

真由さんがデモ無し。

と、いう結果だった。

ミィちゃんは売れたのに私に負けた事で社長に小言を言われていて私は居心地悪い思いだった。

だけど皆は笑って私の初売りを喜んでくれた。

いや、喜んでくれてると思っていた。

あの時までは……
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