高校生
タバコとおっさん臭い職員室から出た俺を春のやさしい風が撫でる。




やべぇ眠い。



教室に戻ると、御手洗がすーっと近づいてきて、俺を見て笑った。


「怒られた?」



「いやーバレないように寝ろだってさ。」



面白くなさそうに舌打ちをした御手洗はなんだかんだと一緒に黒板を消してくれた。




「学ラン真っ白だな」



「俺は別に手伝ってなんて言ってない。」



「知ってるよ馬鹿。俺の優しさ女子に全力アピールしてんだよ。」




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