マイ フレンド
体育祭の練習もちゃんとできない…

「それじゃぁ、輪になって!」

体育祭にやるフォークダンス。

「音楽流すぞー!」

音楽が鳴る。
それにあわせて、踊っていく。


何分たっただろうか…

次の女子の手をつなごうとしたとき、音楽が止まる。

「はい!今日はここまで!」

体育の教師、田沢が言う。

やっと終わった…と、思ったら、次の相手は戸野さんだった。

戸野さんは、こっちを向いて笑った。

「へへへ…」

戸野さんの笑いだ。


複雑だ。
手をつなぎたかったような…終わってよかったような…

また、胸が痛み出す。


多分、オレは知ってる…


この痛みは、きっと恋だ。

オレは、戸野さんに恋をしているのかもしれない。



ただ、認めたくない自分がいる。

< 12 / 205 >

この作品をシェア

pagetop