マイ フレンド

花火

もうすぐ夏が終わる。

その前に、最後の思い出を作ろうと仲の良い5人で花火を見に来た。


「早く!!もう遅いよ!」

遅れてきたオレ達は、長谷部達にそう言われた。

「いや~、ほらほら女の子と花火なんて緊張して!」

荒谷が女子に言い訳をする。

「うそ!言い訳する男って最低!」

長谷部が言う。

「おまえに、言ってない!!」

「ねぇ、戸野さんは!?」

オレは、そばにいた小島七菜に聞いた。

「沙知美なら、あそこ!知り合いがいたんだって。」

辺りを見回すと、戸野さんが友達と話しているのを見つける。


よかった…来てた。


戸野さんは、俺たちを見つけて走ってくる。

「里山くん、この間は先に帰っちゃってごめんなさい!」

「全然!オレこそ、強引に引き止めちゃって…。波がいなかったら、困ってたよね。」

「…今日、小和田くんは?」

「波?…一緒じゃないよ。」

「そうなんですか…お礼言わなきゃと思ってて。」


いつも波ばっかだ。
オレがしようと思うことは、みんなアイツが持ってくんだ。

「ねぇ、まだ花火まで時間あるし、お店見に行こうよ!」

長谷部が、近くある夜店を指差し言う。

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