アイノカタチ
action2
とまぁ、あれよこれよと言う間に手続きは終了し。いざ働きましょうとこの社長室へ足を踏み入れたのが2日前のお昼ごろ。
でかいビルに仰天。
中に入って更にびっくり仰天。
金持ちの凄さに唖然。
そんな私を見て爆笑する社長さま。
失礼しちゃう。
あまりの爆笑っぷりに見かねた秘書さんの
芙 月希(はす るい)さん『美形男子!』が、代わりに説明をしてくれたんだけど。
聞いて目が点。
だって。
『あなたにやって貰うのは、この部屋で社長が過ごす間の話相手と、3食分の調理だけです。簡単でしょう?』
だと。
さらっと、さらっと言いましたが、私にとったら大変難しい仕事内容。
だって、社長の食事の好みなんてわかりませんし?話相手って、コンピューターの事なんてさっぱりちんぷんかんぷんな私。話なんて合いません。絶対に。
なんて、多分また変な顔をしていたんでしょう。
更に社長爆笑。
意外と笑い上戸?
『失礼しました。許してくださいね?
では、さっそく取り掛かって下さい。
必要なものはある程度揃えましたが、足りないモノは私に言って下さい。準備致します。可能であれば、献立を考えて下されば、その都度材料は準備致します』
と言って、社長の首根っこを掴んで引きずるようにして何処かへ行ってしまった。
社長なのにいいのか?
つか、だから、私。社長の好み知らない。
なんて、居なくなった人にぼやいても仕方がないから。
兎に角準備に取り掛かり、適当に何品か作って、戻って来るのを待ちました。
2、3時間して、2人が戻って来ると、今度はその2人が唖然。
私はその姿に大満足。
そこらのレストラン並に手の込んだフルコースを準備したもんね。
それから3人で試食会。
意外と本格的な味に社長は満足したみたい。
月希さんから、なんか資格あるのか聞かれ、調理師免許を持っている事を伝えたら、社長に『履歴書に書いてなかった』と突っ込まれた。
だって、私が働きたい職種には、調理師なんて関係ないもの。
まぁ、それは言わずに笑って流した。
それから、他愛ない話をしながら、1日目は終了。
自宅に帰ると、流石に疲れて爆睡してしまった。
2日目。
私は社長の電話で起こされた。
しかも早朝5時。
出勤時間には早すぎるだろ。
と、のろのろ出たら。
『遅い。電話は3回鳴る前に取れ』と不機嫌の一声。
いやいや、誰だって。寝てたらそんな早く取れませんから。
なんて愚痴は言ったらめんどくさいから内心だけにして。
どうかしたのか問うと、朝の食事の注文だった。
あの、それ会社に着いてからじゃ駄目かしら?なんて思ったり思ったり?
それだけ言うと、社長はぶっつり電話を切る。
ツー、ツーと流れる音。
ある意味、マジ社長なんだね。なんて苦笑してやったり?
自由奔放過ぎだわさ。
そして、言われた出勤時間の15分前に社長室へ入ると。
何故かぶすたれた社長さま。
あれ?時間間違えた?と内心ヒヤリ。
『私より後に来るとは、いい度胸だな』
いやいや、本来あなた来るの8時でしょう?
私1時間前に来てます。
なんて反論出来ないから内心愚痴りで終わり、仕方なく謝罪する。
『出勤時間を変更しよう』
『はい?』
私は目が点。
社長は、時間を30分早めた6時半に指定。
あの、私が朝ごはん食べれません。
なんて思ったり?
そしたら、雰囲気で感じたのか、『社内挨拶して来る間に暇になるだろ。その時間に食べなさい』と。
まぁ、かなり遅くなるが、食べれないよりましか、と承諾。
まさか、4時に朝ごはんは早すぎるし。
いざとなったら味見のふりで軽く食べちゃえ。なんて不謹慎なこと考えたりした。
それから日中は、心配してた話相手にはあまりなる機会はなく。
大半は取引先の人との謁見で1日が終了する。
まぁ、楽と言えば楽だが。
大変と言えば大変だ。
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