君がすき



ふふふ、と一人で笑いながら、パクパクとプリンを食べ続けていれば、

ぼーっとしながらあたしの方を見る久富と目があう。

それに「ん?」と首を傾げれば、久富はハッとしたように、急にパッと顔を逸らした。


なんなんだろ?

人の顔見て、逸らすなんて失礼じゃない?



なんだか気に食わなくて、逆に久富を見つめ返す。

でも、久富は顔を逸らしたまま、こちらを見ようともしない。



「ちょっと、久富……」


「あーーー!!」


「!?」



いい加減、じれったくなり、久富に声をかけようとすれば、いきなり叫びだしたまっつん。

思わずビクッとしながら、驚いてまっつんを見れば、アハッと弾けたような笑顔を浮かべて。



「俺も、先生に用事あるんだったー!ちょっと行ってくるねーっ!」


「は!?ちょ、まっつん!!?」


「二人でしばらく、勉強しててー!」


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