白いジャージとオレンジジュース





「でも、まさかあのふたりが接近するとはな」



「だよね~」




あのふたりというのは、徳田さんと大和君。






掲示板に写真を貼った犯人が大和君だと知った徳田さんは、強烈ビンタを食らわしたんだって。




それから、なぜかふたりは生活指導室によく来るようになり、いつの間にか仲良くなっている。



というか、大和君が徳田さんに説教されているんだって。






「あの大和が、年下の徳田にペコペコしてるのが面白いよ」



「何でもできる生徒会長なのにね」



「大和は、お母さんの愛情に飢えているんだ。だから、徳田に叱られて、それが嬉しかったんだって。もしかしたら、あのふたりが付き合うってこともあるかもな」






そうなってくれたらいいのに、と私はずっと願っていた。



斉藤先生の本音としては、寂しいのかもしれないけど。




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