冷たいな京華さん

一触即発の空気の中。

「人の愛の営みの最中に横槍を入れるとは…」

京華は天狐の姫羅木さえ目を見張るような速度で走り出た！

「この女狐め！」

一瞬にして姫羅木との間合いを詰め、着物の裾を翻らせての後ろ廻し蹴り！

その蹴り足の踵に。

「！？」

薄碧い氷の刃が発生し、姫羅木の顔面を襲う！

咄嗟に回避した姫羅木だが、彼女の髪の毛が数本刃に斬られた。

「氷の妖力…雪女か！」

「ご名答じゃ」

蹴りを回避されても京華は止まらない。

今度は掌底に冷気を纏わせ、姫羅木の腹を打った！

「くぅっ！」

姫羅木は瞬時に何とも形容し難い色の炎…狐火を発生させて、相討ちに持ち込む！