怪我の功名
  だがこの不況真っ只中の状況ではそうたやすく次の仕事を探す事も困難なので、和之は仕事を辞める事を躊躇(ちゅうちょ)していた。




  そんな和之がややうつむき加減で交差点を渡ろうとした時、突然に長身の男とぶつかった。と同時に二人が持っていたバッグが道に落ちて中身が散らばった。




  なので
「あ、す・すみません!」
  と和之は慌ててその男に謝り和之とその男は素早くそれを拾った。




  そして和之が道端にバラけた全ての物を拾い終え、立ち上がりその男の顔を見てびっくり仰天した。
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