侍ヴァンパイア
『何となくですが、状況は掴めましたぞっ


…どさくさに紛れて我輩のゆうな様を抱き締めるなっ!ロイっ!』



「!!お前!何で俺だけ呼び捨てな訳っ!?」


耳まで真っ赤に染まったロイが慌てて私から距離を取った、


「レオ……これはどういう事なの?何故、、、動いてるの?あれは…千里さんなの?」


『キキ…キキキキッ…』


ミイラは甲高い声で叫び声を上げる


『あれの身体はまさしく千里様でしょう、、、ですが、あれを動かしているモノはあれが持つ血肉や、心の臓などではありません



あれは、…沢山の者の命と、歌と言う名の…人魚が好物な言霊を注いで出来た、、、傀儡



如何様にして亀姫殿が呪術を駆使出来るのかはわかりませんが



恐らく、母を甦らせたいと願った心が、、、あれをこの様な形で産み出したのかと。』



産み出した?


あの、人か化け物かもわからない様なモノをーーー彼女が?




もし…もう一度逢える物なら、私も大好きなお母さんに会いたい、、、きっと、ここにいるロイだってそうだと思う



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