侍ヴァンパイア

魔界の産物

彼女はミイラをジーっと見つめる



「は、ははは…!!…わ、わらわとした事が………母様は…まだ…そこに居るではないか…………」


ーーー



亀姫の目の玉が気味悪く、色んな方向へ激しく動き、天井を仰いだ途端に。視線が止まる、、、



そして、何やらブツブツ唇が動いた、、、



《スベン リア エボルム イスリナーゼ……》


一言彼女が言葉を響かせる度に、、、みるみる黒い力が溢れて行く……
何なの?この力ーーー?



『こっ!!これはっ!!呪詛っ!?
キョウ殿っ!!亀姫殿から今すぐ引くのですっ!!!』


凄い突風がいきなり辺り一面を多い尽くす、



「キョウっ!!!」

亀姫の闇に飲み込まれる彼の瞳と私の瞳が合わさったーーー


「ゆうなっ!!俺に掴まれっ!!」


「ロイ!?でも!キョウがっ!?」


「アイツなら大丈夫だ…それより、あれ…」



ロイが指差したとこからムクっと動きだしたのは…紛れもなく、さっきのミイラだったーーー



地面に手と足が着いているのに、蜘蛛の様に動かない方向に動く関節が奇妙さを更に際立たせる、、、



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