侍ヴァンパイア
「おぉー!!そして、、、どうでしょう!?


…この甘美でとろけるような美味な匂いと!まるで白百合を連想させるような美しさはっ!!!!!」


この実況してる人、、、なんか感にさわるくらい大袈裟だ!!





「さあ、それでは、、、

張り切ってどうぞ~!!


スタートっ!!!!!」



カーンッと鐘の音が鳴り、競りが始まったーーー




沢山の好奇な眼差しが私一点に注がれるーーー




どんどんと札が上がって、様々な言葉も飛び交う、、、


「3万!!」
「4万!まだまだっ!!」
「4万5千!!!!」
「5万!!!落ちたなぁ~?」



「さぁ~!プラマイ0ですよ!!そもそも、5万と言う大金、一括で払える方がいらっしゃるとは、驚きです!!!」



「6万!!!!!!」




全く何なのよ!コイツら!!人の価値はお金で決まるもんじゃないのよ!!




「他…いらっしゃいませんか?」



6万と名乗った男が、自慢気に私の前まで歩いてくる


「おやおや、お客様…まだ売り手が納得していらっしゃらないようですよ?」



それは、まるで丸々太った豚みたいだった…



「…聞こえたか?6万!私は6万出すと言ったんだ!!!」



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