侍ヴァンパイア
「は?辛いって何?俺、侍だし!辛いとか感じた事ねーし!」



あぁまた始まっちゃったよ、、、
何だかんだで妙なプライド対決が長引いているうちに、、、私達はコランの街に着いたーーー




綺麗に飾られた街並み、沢山の住人達、、、明るくて、素敵な所な筈なのに…




『何か…様子が変でありますな…』



確かに、そう感じてしまうのは…



「なんか、、、静か…すぎる」 



から、、、?



おかしいんだ、歩道を歩く人も、家族で食事する人も、カップルでショッピングする人も…何もかも



「魔力が制御されてるからだーーー」


ロイが唖然と呟くーーー


「それだけで、こんな事になるの?」



『我々魔族は魔力をもとに生きている…と言っても過言ではないですからな、、、』




虚ろな瞳…まるで生きる気力がない様な、、、まるで意欲のない住人達…



『ここまで魔力が使えなければ、こうなるのが必然…


我々の様に、自我を保っていられる方が珍しいのですから』



「皆、笑わないし、泣かない、、、怒ったりもしない、、、と言うか、出来ないんだね。」




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