乱華~羽をくれた君~Ⅱ【完】

「店長と、二つ年上の先輩には言った」


『ふーん…他に怪しい人いないの?』


「いないんだよね…みんないいひとだしさ」


そう、みんな優しくしてくれて良い人ばかりだから余計に怖くなる。


『気になるね、早く犯人見つかればいいけど…』


「あ、それでさ…その二つ年上の先輩の事なんだけど…陸さんの知り合いらしいのね」


『えええ!そんな偶然あるんだ!女?』


「うん」


『あ…もしかしてその制服隠したのってそいつじゃないの?』


栞の言葉にどきっとした。

美優さんが…?


でもありえない。だって一緒に探してくれたり、心配してくれてたのに。


「いや…それはないと思う。すごく良い人で…」


『腹の中までわかんないじゃん!奈緒が思ってるよりずっと極悪人かもよ!?』


「極悪人って…」

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